ハワイの銀行の定期預金金利は高いものの・・・
ここ2,3年ハワイ不動産の譲渡申告はどんどん増えました。
購入時よりも値上がりしたのと為替が円安に向かったこと、購入してから5年経って長期譲渡所得となり税率が下がったなど理由は様々です。
その方たちは譲渡代金をどうしたのでしょう?
減価償却目的で購入された方の中にはレバレッジを効かすために多額の借入金で購入された方もいますのでまず返済です。しかし値上がり幅が大きいため返済して納税しても手残りはかなりあります。そのようなお金は日本に送金せずにハワイの銀行にあるケースがほとんどです。
ハワイの銀行にお金を置いておく理由としては、せっかく海外で開設した銀行口座を閉めてしまうのはもったいないということのほかに、ハワイで確定申告することにより米国の税務当局から還付金が振り込まれるため、それまでは還付口座として解約できないという理由があるからです。
ハワイの銀行に口座を開設している人たちは、通常、利息の付かないチェック口座(日本でいう当座預金)しか開設していないと思います。しかし譲渡代金などまとまったお金が入ったときは銀行からの提案もあり利率の良い定期預金に預けている方も多いようです。
現在25万ドル以上預けている場合は4.5%ほどの金利が付きます。それも毎月受け取ることができるのでハワイの不動産をお持ちの方は管理費の引き落としをその預金利息で充当しているというケースもあります。
さてその場合の預金利息にかかる税金ですが、日本の預金利息と同様「利子所得」にはなるのですが日本の銀行の利息のように分離課税ではなく、総合課税として給与などと合算して確定申告することになります。つまり給与所得で4,000万円以上ある方はハワイの預金利息について住民税込みで55%課税となってしまいます。それでも日本の金利(源泉分離で20.315%)の手取りより多いので運用としては優れているといえます。これから米国は政策金利を下げる方向ですので今後の動きに注目です。
文責:税理士 内藤 克