ハワイには日本人をだます日本人もいる?

先日、ハワイの弁護士さんと「ハワイでだまされるパターン」について意見交換しました。

ハワイにビジネス進出して、失敗して撤退した話やハワイに移住してうまくいかなくて帰国した話はよく聞きます。どちらも「南の楽園ハワイ」マジックの勢いで決断し、法律のみならず文化や生活習慣をよく理解せずにハワイに渡ったというのが原因ですが、中にはハワイの日本人にだまされて失敗するケースも多いそうです。

かつて日本一のロックスターがオーストラリアでマネージャーにだまされ30億の借金を背負ったという話がありました。完済したのは凄いのですがそれ以降家族を含めて二度とオーストラリア訪問していないようです(オーストラリアが悪いわけではない)、だまされて「二度とハワイに行きたくない」とならないために気をつけたいものです。

弁護士さんの話では「口座開設を手伝ってもらいオンラインバンキングのアクセス権を共有」「小切手帳をあずけて自由に使える状態にした」というのがほとんどだそうです。どこかで聞いたことのある話ですが、だました側はカジノで使うのではなく「冷蔵庫が壊れたから買い替える」とか「水漏れが生じたから修理する」という名目で自分がコントロールしている会社に振り込むという手口です。業者からのキックバックはだまされたうちには入らないでしょうが、完全な架空取引は詐欺や横領です。

これはなにもハワイに限った話ではなく日本でもありうる話ですが、「ハワイだと状況の把握ができない」「任せるしかない」「そもそも大した付き合いもないのに日本人というだけで信じてしまった」という話になってしまいます。信じるのであればきちんとした紹介ルートに基づいて依頼すべきなのです。

その銀行口座ですが、オンラインバンキングについては日本からもアクセスできるのでマメにチェックしておかしな動きがないか確認しなければなりません。ずーっとアクセスしていないと口座の凍結、パスワードの無効化もあるのでその意味でも確認が必要となります。

次に不動産を取得して賃貸している場合です。家賃の回収や固定資産税の払いを日本系の管理会社に任せているケースが多いですが、この場合銀行口座を開設しなくても不動産管理会社に預けておけば必要な都度指示して日本に送金してもらえることから、銀行口座を開設していない場合も見かけられます。これでは不正が行われていても気が付きません。そのようなことをしている会社はせまいハワイの日本人社会ではすぐ噂になりますので不動産に関してはそのようなエージェントを見かけたことはありませんが、念のためチェックをしておく必要があります。正式なライセンスを持ってない人の中には空いている不動産をオーナーに無断で勝手に貸して収入を得たり、預かっている車両を貸し出して収入を得ている場合などもあるようです。

だまされた多くの日本人は弁護士費用がいくらかかるかわからない、あきらめきれない金額ではないことから「高い授業料をはらいました」と苦笑いしてすましている方が圧倒的に多いようです。また、だます方も訴えられないギリギリの金額程度に抑えて横領するのが手口なので「日本人」だというだけですべてを任せるという甘い考えは捨てるべきだと考えます。

 

文責:内藤

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